60代男性 腰痛(10年前から)、3年ほど前、カイロプラクティックに3か月ほど通うが、料金が高くお金が続かないと辞める。以後病院で痛み止め服用でしのいでいる。
しかし最近、痛みが激しくなり当院受診。
特に左臀部の痛みが激しい。ここ半年ぐらいで10㎏以上体重が増え、やせなければと思うそうだが、臀部の痛みで歩くのも不安。
初回は7月末、観るとまず胃の問題が強い。また腹部のハリもすごく、あお向けに寝た状態で、肋骨弓から腹部が前方にせり出している。
内臓クラニアルでその場では痛みが治まるものの、夜には痛みが再発。
3日後の来院時、また腹部がパンパンに張っている。
週2回ペースで4回目まで、同様の状態を繰り返し、伸展なし。
ここにきて施術だけでは改善しそうにないと判断。
食事にも気を付けてもらう事にする。あまりに胃の状態の改善が悪いので少し少食にしてもらうように伝える。
しかし、ここで聞いてびっくり。
もう60代だというのに、毎食どんぶり飯で腹いっぱい食べて、それでも足りないと寝る前にインスタントラーメンを食べると言う。
そりゃ食べ過ぎです。胃も悪いわけだ。とにかく内容はさておき、まず胃の負担を減らしたいので、食事量を減らすように指示。
すると次回来院時、
患「ごはん、少なくしたら腹減るけん、おかゆにしてかさましして腹膨らまそうかと思うて」
僕「いや、腹膨らますのが負担なんで、腹いっぱいにしたらダメですよ」
また次回来院時、
患「食事減らして腹すくから、コーラやサイダーのんで腹ふくらまそう思うて」
僕「いやいや食事減らした意味がなくなるけん、絶対やめて。すこし胃の状態が良くなるまで、とにかく腹空いた状態にして胃を休めて」
すると次回来院で、
患「どうせ腹へるから、絶食することにした、昨日から食べてない」
また極端なことするな~、ほどほどってできないかな~と思ったが、待てよどうせ今悪い状態なんで、本人がその気なら数日そのまま絶食してもらってもいいな。ということでそのまま続けてもらう。
結果、4日ほど絶食したそうです。
しかし、これを境に腹部の状態が良くなり始める。
しかし絶食やめたとたん、また以前のように食べては元の木阿弥。
これを機に、すこし食生活を変えないと、どうやって意識を変えてもらうかな~
そこにちょうど良い具合に、会社で7月末に健康診断がありその結果が届き、
胃と肝臓が再検査とあったそうです。
胃が胃潰瘍の疑い、肝臓は4つほどの数値がかなり高いとのこと。
説得にちょうど良い。
僕「胃の問題と、肝臓も数値が高くなってる、しかも体重も増えてるんだから、そもそも食べ過ぎです。これを機会に、すこし少食にするようにしていきましょう。」
この年まで、たくさん食べたほうが良いと思い込んでいたようですが、やっと少しは理解してくれたようです。
すると改善に向かい始めました。
まずベッドに仰向けに寝てるだけで辛そうだったのが、なくなり痛みが出ない日がちらほら出始める。
ベッドに仰向けに寝て、肋骨よりせりだしていた腹も、肋骨より引っ込んできました。
再検査に病院に行ったところ、胃カメラでは潰瘍があったようだが、もう治った跡があるだけで大丈夫。肝臓の数値はまた後日だそうです。
案の定、病院で食事指導を受けさされたようです。しかし検診時より1か月もたってないのに体重が4㎏も減っていたので、どうしたのかと聞かれたそうです。
実は整体でかくかくしかじかと説明し、まあそんな感じで続けてくださいと言われたそうです。
また歩くのが怖かったようですが、このたび犬の散歩を1時間半ほどしてきたが大丈夫だったようです。
もう少しといったところです。がんばりましょう。
しかし食べ過ぎは本当に体に良くないです。
僕自身、昔空手をやっていたころは体重を増やすためにたくさん食べていました。
選手を辞めても、食事量はすぐに変わらず、半年で15キロぐらい太ったこともありました。
本当にここ2~3年ですか、食事量を減らすようになってからの方が体調が良いです。
やはりたくさん食べてた頃は、疲れやすいし、風邪もひきやすかったようです。
また腰痛、関節痛などの痛みも強かった。
食事が減ると、痛み自体が少なくなりました。
おそらくトランス脂肪酸や小麦加工製品、甘いものなどの摂取量も減ったことから、体内での発痛物質や炎症物質も減ったと思われます。
あまり内容にこだわらなくても良いと思いますが(続かなければ意味がない)、皆さんももしなかなか治らない痛み、体の不調があれば食事の量を減らしてみましょう。
たいていの人は食べ過ぎです。(;^ω^)