本日最後の患者さん 左半身全体が痛い
特に肩から腕にかけてと左膝、動作痛があるわけではなく全体がパンパンに張った感じの痛み。
座位で体幹の回旋問題なし、肩の外転も問題なし。
仰臥位で膝倒しが右に倒すのが少々固い。
頭を触ると、これがパンパン、ついで頸椎、これが特に上部が後方変位でガチガチ。
この患者さんにも、当然内臓バリバリ使うつもりでいたが、これは頭と上部頸椎が主な問題だなと、ここに集中することにした。
前頭骨プレス、蝶形骨リフト、相反テクニックとやり後頭骨Vテクニックをやっていると、患者さんの体がビクンビクンと動く。
しばらくしておさまってきたので、次に前頭骨リフト。
前頭骨はかなり硬かったので、ずいぶん時間がかかったが5分以上かかった。
しかし、だいぶ弾力性が出てきた。
ついで頸椎1,2,3番を順にリフト。
これも相当固くなかなか前方にもどっていかない。
しかし、これが問題なんだから、絶対にとらねばとねばる。
やっととれた、これだけに30分近くかかったが、ここまでで立って確認してもらう。
頭と首しかやっていないが、問題はここなので、これでかなり改善されているはず。
僕「これでどう?」
患「あ~かなり楽になりました」
しかし、これでおわりません、内臓もちょっと観たいので。
肝臓、横隔膜、左腎臓とやって、どこやろうか迷ったので、傾聴で観るとまだ肝臓に引かれる。
こりゃもっと念入りにと、肝臓をやりなおす。
とれてきたと感じたので、もう一度傾聴してみると、次は心臓に引かれる。
左上肢を使った心膜リリース(これは昔オステオパシーのセミナーで習ったやつ)
ここまでで他にそんなに気になる内臓問題はなさそうなので終了。
結局、頭蓋と頸椎、内臓へのアプローチのみ。
実際には、頭蓋と頸椎だけでも良かったが、内臓も少しやりたかっただけ。
昔は何も考えず、簡単な観立てもせず、ただ順番にほぐしていったが、かなり無駄な労力だ。
別にマッサージを否定するわけではありません。
しかし、このタイプの患者さんのように、最初にちょっと大まかな検査だけで、あきらかに頭と首とわかるような患者さんに、身体を揉むのは無駄が多い。
こんな事に気づくまで20年もかかってしまった。
いかに今まで不真面目だったかがわかるな。
セミナーでも、インストラクターの先生がおっしゃってたが、今は筋骨格よりも内臓がメジャーな問題の患者さんの方が多いそうだ。
添加物、保存料、農薬などが多い食品、大気汚染、黄砂、花粉などといっしょに体に入る化学物質などが、昔、整体やカイロがつくられた時代と違い、非常に多くなっているせいで内臓にアプローチしないとなかなか改善しない例が増えているそうです。
昔はどうやって治せばよいのか、どこが問題なのかを観る力がなかったため、揉んだりほぐしたりと慰安要素に逃げていた。
しかし筋肉内の老廃物を流すとか、また気持ちよさとかではエステなどのオイルマッサージの方が効果的だと思います。
なのでそこで勝負してはエステティシャンに勝てそうもないし。
またやはりなかなか難しい症状をかかえた患者さんを治せるような治療師になっていきたい。
またそういう希望を抱かせてくれるようなセミナーでした。
これからも治りにくい症状をかかえた患者さんのチカラになれるよう進化していかなければと、あらためて思いました。