最近、とくに思うのですが、患者の訴える痛い所を中心に施術するのはよくない場合が多い。
そう思うようになったきっかけは一年ほど前に5~6回かよった治療院での体験です。
初回は当時その治療院が取り入れていたある施術法の基本的な全身施術でした。
それなかなか感じがよくて股関節の痛みも少しやわらぎ全身の感じもよかったので続けて少し通ってみようと思ったのです。
しかし2回目の治療に伺った時に僕の股関節の改善が思ったほどよくなっていないと感じてどうにか治そうと徐々に右股関節の周りに施術が集中するようになり、するとかえって股関節の調子もあまり良くならなくなりました。
また初回のちょうどいい体が反応していた圧の加減が、徐々に強くなりかえって反応しなくなってきました。
どうにかしようとしてくれている先生の気持ちはありがたいので、なかなか前の方がいいよとも言いづらく、徐々に足が遠のいてしまいました。
また別の治療院でも股関節が痛いというとその周りだけ施術するようなところではあまり良くなりませんでした。
また自分が施術をおこなう時も、痛いところをどうにかしようとそこやその周りばかりに施術を集中するとかえってよくならない。
またいろんな情報をよんでみても痛いところは原因でない場合がほとんどだという施術家も多い。
しかしその本当の原因を見つけるのがむずかしい。
僕が体験できたのはひとりだけ、神戸のファーストというオステオパシー治療院の先生に施術してもらったときに、股関節が痛いのですが、その時は胸椎の1か所に瞬間的な矯正手技を施しただけなのですが、そこを中心に体全体へとパカパカパカパカと全身が解放されていき、すごい楽になりました。
このように痛い所ではなく一番問題を起こしているところを見極めその一点に施術するというのが体をすごい変化させるという貴重な体験でした。
しかし残念ながらちょっと体を検査して本当の問題部位をみつける能力が僕にはありません。
そこで小野整体では、痛い所から施術するのではなく全身を触っていきながら、硬くなっている組織をみつけたら片っ端からほぐしていきます。
数撃ちゃ当たる作戦みたいなものですが以前書いたように骨盤のズレが頭の調整で整ったりという事も体験できたのも腰回りばかり観ていたら気付かなかったことです。
もしかするとこういう事を積み重ねるうちにいつか問題部位がすっとみつけられるようになればいいなという、あわい期待をもちながら現在はこんな感じで施術しています。