TPA整体の治療すべき部位を治療すべき順番で感じ取りながら、施術していく方法。
なかなか自分の感覚に自信が持てず、またまた何かもっと良い方法はないかなと探している。
イオン倉敷に入ってる書店をプラプラしていると、アサンス指圧というタイトルの本が目に留まった。
読んでみると、この本を書いた永井先生は、指圧師になってサウナなどのマッサージコーナーで働いている時に、ある時いつものように「どうですか?気持ちいいですか~」と問いかけると、「全然気持ちよくない」といわれたそうです。
これに、それまでそれなりに自信を持って施術していたので、大変ショックを受けたそうです。
そこで、どこか気持ちよい場所はないかと「ここはどうですか?」とさぐっていくと、かろうじて左のふくらはぎだけ気持ちよさを感じたそうです。
そこでまず左ふくらはぎをマッサージしていくと、徐々にその周りも気持ちよさを感じはじめ、最終的には全身気持ちよくなって、事なきを得た。
この体験から、自分では良かれと思ってやっていたことが、お客さんによっては、全然よくない場合があるんだと思うようになり、それからは必ずお客さんが気持ちよさを感じる場所からやるようになったそうです。
これを読んだとき、ちょうどTPA整体の超音波治療器をつかって結構痛い施術をやっていた時期だったので、やっぱり気持ちよくて喜ばれる方がいいなと思ってしまった。
また元来めんどくさがり屋の私は、いちいち部位を移動するたびに、ジェルぬって、すんだらまた拭いて、という作業がいやで、何も使わず手で施術する方が好きだなと。
東京吉祥寺で永井指圧スクールというのをやっているのですが、指圧スクールと出ていたので、あんま・マッサージ・指圧師の資格がないと教えてもらえないと思っていた。
ちょうど、そんな頃、義理の兄が脳梗塞で倒れた。美子さんはすぐに千葉に帰った。しばらくは母と病院の兄の看護でこちらには帰ってこられない。
そうだ、見舞いにいくついでに、吉祥寺に行って永井先生の施術を受けてみよう。
永井先生の施術は確かに非常に気持ちよかったです。
僕「いや~気持ちよかったです」
永井「小野さんも習ったらいいのに。」
僕「え、でも資格とかなくてもいいの」
永井「全然関係ないよ。素人の方も習ってるし」
しかし東京か~
永井「1日1000円で食事付きでここに住み込みでできるよ」
僕「じゃあ、やります。お願いします」
さっそく帰って、定期的に通ってくれてる患者さんには、こうこうで施術内容変えます。それに当たって勉強に少しの間、東京行ってきます。と連絡して出発。
永井先生は4DKのマンションに住み、先生の部屋、子供2人の部屋、患者の治療用の部屋、スクールの生徒の練習部屋の4部屋に風呂、トイレ、台所。
治療室と練習室はどちらもベッドが3台ずつぐらいの広さだった。そこに寝泊まりさせてもらい3食つきで1日1000円。
2か月間お世話になった。
ここで習った主な内容は、まずは永井先生が作った基本的なライン(経絡がもとになっているようです)にそって指圧していく。
それぞれさする、揉む、押すなど。おおざっぱに言うと、皮膚にはさする、筋肉には揉む、骨には押すということです。それらもすべて聞きながら好む刺激を使う。
習っている途中で気づいたのですが、先生の施術は非常に気持ちよいのですが、治療効果としては少し下がる。
僕は空手時代に右股関節を痛めていて、何度か施術してもらうのですが、大変気持ちはいいのですが、股関節の状態はというと、あまり良くならない。
施術は痛いけどTPA整体の方が、股関節その他の改善は大きかった。
あえていえば永井先生の施術は慰安の達人であって、治療というとまた話は少し違ってくるのかな?と感じるようになった。
しかし、出来れば痛くなく、治せるようにならないものか?
なかなか満足いく治療ができるようにならない。
まだこの頃は自分で考えることもできない。
この頃は、どうしたらよいかわからず、上達したいという意欲もしぼみがち。
おりしも、美子さんが兄の看病を終え、岡山に帰ってきて、スカパーを観たいと言い出した。
どうやら千葉で千葉ロッテマリーンズの試合を見て、岡山ではスカパーに申し込めば見れるからという。
じゃあということでスカパーを申し込み、ここから僕もはまり、ここからの数年、夕方からナイター見ながら酒食らうという生活が続く。
そう、もう考えることから逃げたのです。