もう十年以上前からの常連さん
この方、いつも下背部が張っている。
しかし昔からの患者さんで、お腹を施術されるのがきらい。
なぜ、嫌いかというと昔々、僕の下手な施術でお腹を押されたから。
そう昔は、ちゃんと内臓を把握せず、ただ全身手技のながれの腹部押圧をやっていた時期がある。
その頃は、体の知識も乏しく、ただ押していた。
今考えるとよくあんなことしてたなと感じるぐらい、圧が強かった。そりゃ腹も痛いだろう。
ある日の施術で、お腹はやらないで下さいと言われた。
当時は、内心なにわがまま言ってんだ、お腹は大事なんだよ、わかってねえな~と思ったが、患者さんも少なかったし、ずっと来てくれているので、腹部には触らず、それ以外の施術だけしていた。
わかってないのは僕の方だった。
後々、勉強するにつれ、自分のいたらない点に次々気付いていく。
たいてい昔、患者さんに、手技が痛いとか効かないとか不満があった時、そりゃ我慢しなきゃとか、あんたの体が悪いんだから仕方ないとか思っていた事が、実は自分が下手だったんだと気付かされる事の連続です。
まあ、話を戻して、その患者さん、今日の施術中、いつもに増して下背部がパンパンに張っている。
そして腹部もパンパンに張っている。
触ってみても、内臓それぞれ特に硬いとかもなく、異常を感じる程ではないので、これは横隔膜が下がって内臓全体を圧迫する形で、腹部がパンパンに張りだしてる感じです。
そこで、そのむね説明し、横隔膜をゆるめて上がるようにして、さらに小腸全体を把持して上方に矯正するとパンパンだったお腹がへこみ、やわらかくなった。
もちろん皮下脂肪、内臓脂肪などで出ているお腹はへこみませんが、このように横隔膜が関与してる分には、横隔膜その他のアプローチで、少しスッキリして楽になる場合もあります。
よかったらお試しください。